春は、眠っていたものがいっせいに目を覚まし、新しい命が芽生えてくる季節であり、日本では卒業や入学、入社など、人生の大きな変化が起こったりする時期でもあります。何か新しいことを始める方も多いのではないでしょうか。
最近、新しくヴァイオリンを学びたいという生徒さんが入ってこられました。まだ小学生低学年ですが、1時間ものレッスンを休みなしで続けるタフな生徒さんで、驚かされるばかりです。1週間に一度のレッスンですが、おうちできちんと練習されている生徒さんの上達振りは素晴らしいものがあります。
また、最近移ってこられた生徒さんは、左手でヴァイオリンを持つ持ち方に癖があり、和音を弾くと他の弦にあたってしまい綺麗に音がでないという悩みを抱えていました。ヴァイオリンを持つ時、左手首をまっすぐにすることがとても大事です。手首が曲がってしまったりかちかちにしてしまうと、指が思うように動かなくなってしまうからです。他の楽器でも同じだと思いますが、力を抜くということがとても大事なのです。といっても、「力を抜く」というのは実はなかなかできないことなのです。特に大人になればなるほどがちがちになります。練習をすると段々と力の入れ具合や指のバランスのとり方など、知らず知らずのうちに出来てきます。ある日、ふっと形になっていたりします。しかし、間違った形のまま練習を続けてしまうと、変なクセとなってしまうことがあります。レッスンのときに先生に指摘されたことは必ず家で「鏡をみながら」練習することが必要です。頭で理解できても、実際に腕や手首がどう動いているのかわからないものです。手首で悩んでおられた生徒さんも、つい最近のレッスンで、すっとまっすぐになりました。音の変化は目覚しく、とても綺麗になりました。
生徒さんたちが上達して喜ぶ姿を見るのは、本当に嬉しいですし、レッスンがとても楽しい瞬間です。