今年もとうとうコンクールの季節になりました。今年は参加人数も増え、緊張感がますます高まってきました。
最近コンクールに向けて少々厳しめのお稽古が続いているK子ちゃんは、ほぼ毎日お家で涙涙の連続らしく、入ってくる時もしょんぼり感が漂っています。そんななか、ひとり能天気に楽しそうに満面の笑顔で「お願いします!」と一緒に入ってくるのがK子ちゃんの妹のKこちゃん。(イニシャルでは一緒になってしまうので、Kこちゃんにしておきましょう)まだKこちゃんはレッスンを始めていないのですが、どうしてもお姉ちゃんと同じようにヴァイオリンをやりたい様子。16分の1のサイズのヴァイオリンはすでにもう自分のものだ、ということで「私のヴァイオリン!」とやる気満々です。ヴァイオリンを持つ練習の前に、レッスン室に入る挨拶と帰りの挨拶はもう完璧です。2人とも洋服もお揃いで、あまりにも微笑ましかったので写真を撮らせてもらいました。
去年の曲とは格段に難しくなっているのですが、どうしてどうして、頑張っています。まだヴァイオリンを始めて2年目なのによくぞここまで弾けるようになりました。毎日のお稽古の賜物です。曲の難易度が上がった分、ますます毎日の練習は厳しくなっていきます。これでいいや、ということには絶対になりません。樫本大進さんも、昔レッスン中に涙が出てしまい、レッスン室の外で泣いていたら、先生から「泣く暇があったら練習すればいい」と言われたという話をされていたそうです。そうかあ、、あんなに素晴らしいヴァイオリンニストでも、、、ちょっとホッとしてしまいました。こうして流す涙は、できない自分への悔し涙で、頭にきたり、ただ悲しいのとは全く違うものです。誰でも通らなければならない涙。去年の目標は曲を弾ききることでしたが、1年経つと少し欲が出てしまいます。しかし、賞が頂ければそれはそれで嬉しいことですが、まずは目標にむかって頑張ることを身につけるのが一番大事。諦めないこと、努力することが自然にできるようになれば、音楽だけではなく、一生の宝です。努力の結果はあとからついてくるもの。K子ちゃんはレッスンの後、少し元気になって帰っていきました。