Le Passage de la Musique その2
大変時間がたってしまいましたが、無事に2019年9月演奏会を終了することができました。
今回もちょっとくせのある選曲だったかなあと思いつつ、面白い内容になったと思います。
やはりサンサーンスは燃え上がります。そして、プロコフィエフ、演奏会でもついついMCで触れてしまましたが、きっと彼は嫌な奴だったに違いない!ご本人の随想集に日本に立ち寄った際の日記が載っており、読んでしまったのがよくなかった!本音を知ってしまったのです。日本へ来たのはしょうがなく、来たくてきたんじゃないやい、という態度がとても残念。しかも、演奏会をしたときに、日本人に音楽がわかるわけない、という記述も。むかっ腹がたちつつも、考えてみればそう思われてもしょうがないよなあ、という気になってきました。当時はまだ西洋文明を取り入れ始めたころ。音楽を聴くという場は相当な西洋かぶれでもないかぎり、まずないはず。今のようにちょっとネットで調べれば、YouTubeですぐに聴けてしまう世の中とは違うわけで、想像力を最大限駆使してプロコフィエフの気持ちを理解してみました。
せめて、そうしたプロコフィエフさんの気持ちを救うつもり(?)で演奏に臨みました。
そして、念願のストラヴィンスキーのイタリア組曲。バレエリュスのために作曲されたものですが、作曲といっても、ローマで眠っていた昔の作曲家が残した断片を使ったものです。古典的な中に斬新な音の組み合わせがとても面白いのです。ただし、弾きにくい、、、、
時代に翻弄された作曲家たちの心の吐露が残された作品であり、今また新たに世界が段々と不安に包まれている中で、作品を通してまた同じ過ちを犯すなよ、という気持ちで演奏させていただきました。音楽だけでなく、美術や文学など芸術家たちが命がけで残したものから学ぶことが多くあるのではないでしょうか。
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