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コンクール

   

今年の12月23、24日に行われた刈谷こどものためのヴァイオリンコンクールに生徒が2名参加しました。K子ちゃんは銅賞、H君は努力賞でした。二人とも本当に短い時間でよく練習してくれました。

K子ちゃんは今年から始めたばかりで、つい2ヶ月前まで、「かえるの歌」や「メリーさんの羊」を弾いている段階でした。そこからいきなりバッハのメヌエット3番を弾かなければ。でも、K子ちゃんの「出たい!」の一言で決定。意欲満々のK子ちゃんに感心しつつ、曲が出来るようになるか少々不安もありました。お母様と相談して「出ることに意義があるわけで、やれるだけのことをやろう」と結論を出し、がんばることに。まだ5歳になったばかりなのに、レッスン時間は45分に延長し、追い込みのレッスンも追加でやることになりました。さすがに最初はレ~ソラシドとアップの弓で滑らかに移弦することもなかなかできず、お家での練習でも悔しくて泣きながら繰り返したそうです。それはそれは大変なことだったと思います。ご家族から、可哀想だからもうやめたら?と言われたりもしたそうですが、K子ちゃんは決してあきらめることなく、翌週には難なく弾けるようになりました。こうして少しずつ積み重ね、やっと1曲がなんとか通せるようになりました。その後も毎日毎日お母様は根気良く練習を手伝われて、コンクールのぎりぎりのところで暗譜までこぎつけました。暗譜ができたときには、拍手喝采!2ヶ月でここまでよく追いつきました。

コンクール当日。K子ちゃんは「楽しみ~」と言いながら会場に向かいました。すごい度胸!コンクールでは、参加者が集合をして楽屋に向かうところから幼児であっても一人でがんばらなければなりません。楽器をだし、肩当をつけたり、弓に松脂をぬったり、一人ですることになります。また会場はだだっ広いステージ。てくてく歩いていく距離も長く感じることでしょう。そして番号が呼ばれて出てきたK子ちゃんは硬くなっていました。それでも前半はすごく上手に弾けて、これならいけるかな、と思っていたら、後半ちょっと見失ってしまったようで、止まってしまいました。崩れてしまって終了となり、戻ってきたK子ちゃんは大変ショックを受けていたようで、行動がおかしくなっていました。でも、たった2ヶ月でここまでやり遂げたことがすごいわけで、私としては大変誇らしく思いました。

結果発表が始まり、金賞・銀賞がステージで表彰されていくとK子ちゃんはスカートの端をひっぱってステージを見つめていました。本当に悔しそう、、、。銅賞の発表が始まり、番号が呼ばれていくと、「3番」とのコールが。「ん?」お母様のほうをみると、同じように「え?」見つめあってしまいました。確かに3と言いましたよね、、、。まさか?銅賞が全員にもらえるんでしたっけ?と半信半疑なまま急いで受付まで行くと、ちゃんと賞状がありました。本当に「銅賞」って書いてある!K子ちゃんは悔しさで涙が出るのをぐっとこらえていたようでしたが、銅賞をもらえたことを実感したのか、だんだんいつものK子ちゃんに戻ってきました。審査員の先生方は前半を評価して下さったのだと思います。よかったよかった。

小学校3年のH君は、今年の3月にはユーモレスクを弾いていたのですが、練習をしっかり毎日するそうで、本当に良く成長しました。9月に練習していた曲からすると課題曲が少し難しいかなあと思いましたが、お兄さん、お姉さんもコンクール経験者。H君もチャレンジ精神旺盛で、出たい?と聞くと「出たい」と即答でした。やりたいという気持ちがあると子供はびっくりするほどの能力を発揮します。大人の方もそうですが、大事なのは「やろう」という気持ちです。出来るわけがない、ときめつけてしまったらそれまでです。やってみて出来なければ、それはそれ。チャレンジすることに意味があるのだと思います。そして、出来たときの感動はひとしおです。残念ながら自分が子供のころはコンクールなど考えたこともなかった。きっとこの経験は彼らの人生に大きな影響を与えることと思います。H君の結果は努力賞でしたが、課題曲を練習したことで、ものすごく上達しました。ポジションチェンジもしかり、音程もしかり。次の課題はビブラートでしょうか。そして最後は弓の使い方です。入賞者は何が上手かといえば、なんといっても弓です。幼児なのに、大人顔負けの表現力。表現力はやはり弓が使えなければできないものです。来年もがんばる、とK子ちゃんもH君も今から次の挑戦に向かって練習を始めています。

生徒達が出場してくれたおかげで私も大変良い勉強になりました。教えることは自分が勉強することだなあと実感しています。来年も楽しみがまた増えました。

 

 

 

 

 -ヴァイオリンのレッスン


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  • 愛知県出身。東京外国語大学ロシヤ語学科卒業。卒業後商社勤務を経たのちに音楽家に転身したという異例の経歴を持つ。
    2歳半よりヴァイオリンを始めるが15歳で中断。音楽とは一切関係のない生活を送っていたが、退職を決意し、2007年に渡仏。エコールノルマル音楽院(パリ)に入学し、ヴァイオリンをソランジュ・デッサンヌ氏、室内楽を故マリ=ピエール・ソマ氏に学ぶ。
    2011年11月に帰国。2012年2月より東京・大阪を中心に室内楽の演奏活動を積極的に行うと同時に、愛知県にて後進の指導にもあたっている。