K子ちゃん、新作披露
このごろ、毎週レッスンでK子ちゃんは新作を披露してくれる。
最初、お母様から「どうしても弾きたいというので聴いていてもらえませんか?」と申し訳なさそうに申し出られた。私はこういう前向きな話は大好きだ。どれどれ、と聴く体制をとった。K子ちゃん、少々興奮気味に「かえるの歌」を披露してくれた。まだ、しっかり音程を教えてはいなかったのにである。お母様も気が付いていなかったそうだが、自分で音を探し当てて曲にしていったそうだ。なんと子供の能力とは素晴らしいことか!自分から進んでやってみる。こういうことがとても大事なのだ。拍手喝采!K子ちゃん、鼻息も荒く、どや顔。涙がでそうになるくらい嬉しかった。
中には、先生が教えることだけをやればいい、変なクセがつく、マイナスになる、等々を言う先生もいらっしゃる。反対する理由もわかる。しかし、まずは楽しくなければ音楽ではないと私は思う。最初からチャイコフスキーコンクールを目指す、とかいう話であれば少々違うかもしれないが、文字通り音を楽しむ。それでいいではないか。それに、ヴァイオリンはなかなか体に馴染んでくれない。弾きたい音を探り出したり、弾きたいと思ったメロディーを弾いているうちに体にあってくるのだと思う。思い起こせば自分もよく耳に残った曲やら、救急車の音やら真似したものだ。先生のいうことを100%そのまま繰り返すだけでも本当はいけないのだと思う。あれこれ自分から試行錯誤してどれうすべきかをさがしていくこと。自分で考える力が必要だ。
私をびっくりさせようという悪戯心も混じっての、とても嬉しいサプライズを自分から企ててくれていることが何よりも嬉しい。自分から何かをする。自分で考える。最も大事なことだ。昨今、幼稚園児から社会人も含め、あまりにも受身な人が多すぎて驚かされることが多い。何を待っているのやら。白馬の王子様を待っている中年夢見心地女子、ありえない。本当にパートナーをゲットしたいのであれば、当たって砕け散ればいいのだ。傷ついてなんぼ。ズタズタにならないとわからないこともある。経験はオンナっぷりを、男っぷりを更にあげるものである。恋愛でも、楽器でも、勉強でも、仕事でも何をするにも同じだと思う。
K子ちゃんの新作披露は今週も続く。
- PREV:
- レッスンは何歳からできるのか?
- NEXT:
- クリスマスコンサート2016
関連記事
-
-
春の発表会in Hawaii
毎年、生徒さんの発表会を3月中旬から4月初旬にかけて開催します。今年は、地元で発表会を行った後(現在日時は未定です)、ハワイのホノルルにある姉の教室と合同でハワイでも開催することとなりました。ハワイで
-
-
春の発表会2019
今年も春休みに発表会を行う予定ですが、暖冬のせいなのか(?)いつもと気合いの入り方が若干違う気がします。 大人の生徒さんたちは、この1年でとても上手になられました。その成長ぶりをとくとみせていただきた
-
-
こどものためのヴァイオリンコンクールin刈谷2018
今年も刈谷で行われるこどものためのヴァイオリンコンクールが終了しました。今年は12月初旬のコンサートに参加してもらったこともあり、少しレッスン時間が短くなってしまったかなあ
-
-
レッスンは何歳からできるのか?
最近、3歳のR君が新しくレッスンを始めました。 R君はスターウォーズが大好きで、初めて会った時ライトセーバー持参でやってきました。ライトセーバーは身長よりも大きいのですが、そこは小さなジェダイ。格好良
-
-
天才棋士
最近将棋の藤井四段が連日のように話題になり、将棋の面白さを始めて知ったり、本当に年齢関係なく「真剣勝負」をし、潔よく「負けました」という姿を見るにつけ、精神年齢が著しく発達していない大人たちの姿がさら
-
-
コンクール
今年の12月23、24日に行われた刈谷こどものためのヴァイオリンコンクールに生徒が2名参加しました。K子ちゃんは銅賞、H君は努力賞でした。二人とも本当に短い時間でよく練習してくれました。 K子ちゃんは
-
-
ふりふりワンピース
最近始めたばかりのAちゃん、とHちゃん、いつも女子力満載のワンピースで決めてきます。 いつもかわいいわね~、とコメントすると少し鼻の穴がふくらみつつ嬉しそうにしています。 どうやら、お母様方によると、
-
-
発表会でのアンサンブル演奏
2016年3月19日(土)に生徒さんの発表会を行うことになりました。 毎回、生徒さんとのアンサンブルをすることにしていますが、今まではバッハの「2つのヴァイオリンのための協奏曲」など、ヴァイオリンだけ
-
-
こどものためのコンクール2017
2017年があっという間にすぎて、既にもう1月も終わろうとしているのですが、2017年12月に刈谷にて開催されたこどものためのコンクールについて書こうと思います。 今年は、当教室から4人も参加すること
-
-
春の発表会 2018
桜の季節があっという間に過ぎ去り、なんと初夏のような天気。もたもたしているうちに、発表会が終わって2週間が過ぎてしまいました。 今年の発表会もとても充実した良い発表会となりました。これも日々鍛錬を積ん